インゲーム広告の認知度と高い存在感
ゲーム内の広告には、「インゲーム広告」と「アウトゲーム広告」の2種類があります。インゲーム広告は、ゲームやメタバース空間の壁、看板、建物、キャラクタースキン、アイテムなどに表示される広告の総称です。一方、アウトゲーム広告は、起動時やロード中のポップアップ、動画リワード広告など、コンテンツから切り離された画面に表示される広告を指します。
調査によると、「スマホゲーム」「ソーシャルVR」ユーザーの約8割、「ゲーム系メタバース」ユーザーの約5割がインゲーム広告を見たことがあると回答しており、その高い認知度が確認されました。

深い態度変容と約1.7倍の購買喚起効果
インゲーム広告は、広告に接触した後のユーザーの態度変容において、従来のデジタル広告と同等以上の効果を示しています。特にソーシャルVRでは、知人へのクチコミ拡散率が高いことが明らかになりました。

さらに、広告接触後の購買喚起度においても、インゲーム広告は優れた効果を発揮しています。ソーシャルVRの「空間の壁・看板・建物に表示される広告」は、従来のデジタル広告である「アプリ内のバナー広告」の約1.7倍の購買喚起効果があることが示されました。

ユーザーに愛される「受容性」の秘密
インゲーム広告がユーザーに受け入れられやすい大きな要因は、ゲームプレイを中断させないその性質にあります。ゲームコンテンツ内の壁や看板に表示される広告は、「しつこい・不快」と感じるユーザーの割合が、一般的なアプリ起動中のポップアップ広告を大きく下回りました。特にソーシャルVRユーザーでは、不快感を示す割合が10.0%に留まっています。

また、ユーザーの課金経験も広告の受容性に影響を与えています。課金経験があるユーザーは、広告への受容性が高い傾向にあり、「ゲームの世界観に合っている広告なら表示されてもよい」や「広告があることでゲーム運営が続くなら、広告があってもよい」といった意見に高い同意率を示しました。広告がゲーム体験の一部として、あるいはゲームを支える仕組みとして認識されていることが伺えます。

インゲーム広告に接触する生活者のペルソナ像
今回の調査では、インゲーム広告に接触する生活者の特徴も分析されました。各カテゴリで異なるペルソナ像が浮かび上がっています。
スマホゲーム内広告接触層
スキマ時間に手軽にゲームを楽しむ若年男性会社員が中心です。SNSの閲覧頻度は高いものの、SNSの情報からの購買傾向は低く、マスメディアの影響を受けやすい傾向が見られます。

ゲーム系メタバース内広告接触層
RPGやアクションなど、没入感の高いゲームを好み、気分転換やストレス解消を目的にプレイする学生や子育て中の社会人が中心です。商品の購買は、店頭での接触やデジタル広告がきっかけになることが多いようです。

ソーシャルVR内インゲーム広告層
PC・VR・AIなどのテクノロジーに強く、戦略系のゲームを好む20代後半の男性が多い層です。トレンドや情報を自ら収集し、配信や投稿にも積極的なクリエイター気質を持つ特徴があります。

まとめ:インゲーム広告が拓く、推し活の新しい未来
今回の調査から、ゲーム空間におけるインゲーム広告は、従来のデジタル広告と同等の認知度を持ちながらも、ユーザーに「しつこい・不快」と感じられる割合が低いことが明らかになりました。さらに、広告接触後には購買喚起度の向上やクチコミの拡散も期待できる、非常に有望なメディアであることが確認できます。
インゲーム広告はまだ発展途上のメディアであり、リーチボリュームや効果測定手法には課題も残されています。しかし、今後市場が拡大し、これらの課題が解消されることで、メディアとしての重要性はより高まっていくものと予想されます。博報堂DYグループとARROVAは、このような将来を見据え、引き続き研究とサービス実装に取り組んでいくとのことです。ゲームと広告がより良い形で共存し、ファンの皆さんが快適に、そして深く推し活を楽しめる未来に期待が高まりますね!
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